オルメカ文化研究者の日誌
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僕にとって8月はビザの更新など色々と書類手続きが目白押しの忙しい月なのです。
とりあえず、最重要課題のビザの更新を終えた8月中旬、ベラクルス州の州都ハラパにあるベラクルス大学人類学部から発掘の方法と技術に関する演習の非常勤講師の募集が出ました。締め切りまで約1週間と短い期間の中、多くの友人達の協力のおかげで、先週火曜日に締め切りギリギリで必要書類を提出する事ができました。
試験は翌々日の木曜日、審査官3人および、一般の聴衆(もちろん、学生や他の先生方)を前に授業プランについて発表するというもので、15分の発表の後に質疑応答という形式でした。ちなみに、応募したのは僕を含めて3人だけ。なんとか、発表と質疑応答を終え、結果は翌日金曜日に学内に張り出されるという事で、当初はメキシコシティに戻る予定だったのを、翌日まで滞在する事にしました。
この急遽決めた予定変更のおかげで、友人が働く人類学博物館で巨石人頭像の梱包および搬出作業というめったに見る事ができない作業を見学させてもらう事ができました。作業は僕らの試験が始まる前、午前11時頃から開始されたそうですが、僕が博物館に着いた午後1時ごろにはまだ巨石人頭像を移動させるための準備作業が行われている所でした。

(写真)
巨石人頭像が宙に浮いた瞬間は、さすがに見ている僕もなぜか緊張しました。しかも、移動はゆっくり、ゆっくりと人力で行なわれるんです。重量が4t以上ある巨石人頭像を人力で動かすとは思ってませんでした...。

(写真)
移動した巨石人頭像はケースの上に仰向けに寝かせられました。そして、普段は決して見る事ができない巨石人頭像の下部を初めてまじまじと見る事ができました。

(写真)
そして、巨石人頭像はミイラのように白い紙をグルグル巻きにされてしまいました。その後、しっかりと台座に固定され、木箱が完成されていきました。木箱の中を見ると、なんだかとても巨石人頭像が入っているようには見えません...。

(写真)
木箱が完成した後は、遂に搬送作業が始まります。これまた、木箱の下に台車をかませただけで人力で動かすという作業でした。ゆっくり、ゆっくりと木箱が展示室から搬出口にむけて移動されていきます。
展示室を出ると、展示室をつなぐ通路になっているのですが、そこには数段の階段が設置されており、そこにはスロープを作り、ジャッキのようなもので引き上げて移動させるという方法がとられました。

(写真)
この階段もまっすぐに設置されていればもっと簡単だったのでしょうが、微妙にずれるように設置されているので、1段通路を上がるたびに横に移動させ次の通路に向けたスロープをあげるという作業の繰り返しで、結局、展示会場から倉庫のある搬出口への出口についた段階で、すでに深夜1時半...。
さすがに、友人も僕も疲れ果ててしまい、その後は専門の人たちにお任せして博物館を後にしました。
かなりの長丁場で結構疲れましたが、本当にいい経験をする事が出来たと思います。
さて、そんな感じで疲れ果ててしまった僕は、もう一人の友人の家に戻り、とりあえず金曜日(既に同日の朝)発表される、試験結果を見に行くために朝まで一眠りする事にしました。たぶん、普通は緊張して寝れないのでしょうが、横になるなりあっという間に寝てしまい、ぐっすりと寝る事が出来ました。
金曜日の朝、家に泊めてもらった友人と一緒に大学に行き、結果が張り出される場所を見てみたのですが、さすがにメキシコ。予想通り、何も張ってあありません...。仕方ないので、しばらく待つ事にしました。
ようやく、お昼近くになって掲示板に結果が張り出され、一緒に試験を受けた友達と結果を見てみると、なんと、僕が試験を通っていることが書かれていました。つまり、合格です。初めて大学で授業をすることになったのです...。
なんだか、訳の分からないまま、とりあえず学部長の秘書の所に行って書類を受け取ってくるようにと言われ、言われるがままに書類を受け取りました。
で、次は何をしなければ行けないのかと思ったら、翌週月曜日の10時から学生向けの授業の説明会があるのでそこに出席してほしいとの事でした。僕も何か話すのかと聞いたら、「いや、学生に君の事を紹介するだけなので、いてくれるだけで良い」と言われ、果たして一度メキシコシティに戻るか、月曜日までハラパに滞在するか悩んだのですが、結局、提出しなければいけない書類の準備などもあり、一度戻る事に決めました。
「何も準備しなくても良い」とは言われたものの、ここはメキシコですから、急に変更されるかもしれません。そこで、とりあえず、試験の時に話した内容を少し修正して、急に何か話せと言われても何とかなるように、簡単な準備だけをして、書類手続きの準備もして、再び日曜日の深夜、ハラパに向けて出発しました。
早朝5時にハラパのバスターミになるに着き、しばらくはコーヒーを飲んだり、必要書類に情報を書き込んだりしながら時間を潰していました。でも、さすがに2時間も経つとやる事がなくなってしまい、仕方がないので少し早かったのですが8時半には大学に着いてしまいました。
しばらくすると、友人が来て、僕も教員のリストにサインをしなければいけないという事を教えてもらい、一緒に職員室のような所に行って、初めて教員リストにサインをしました。
次は、会場となる大きな教室に行き、準備のお手伝いをして説明会が始まるのを待つ事に。説明会では本当に僕は初めに学生さん達に紹介してもらっただけで、後は他の先生方の考古学実習に関する説明を聞くだけですみました。
説明会の後、学生さん達は各人が参加したい考古学実習を提出し、先生方がそれらを均等になるように割り振り、各人が受け持つ学生が決定しました。僕の授業に参加する学生は、結局25人という事になりました。
果たして、皆に興味を持ってもらえる授業ができるのかどうか...。
最初の授業は、翌々日の水曜日朝10時からでした。
今回はだいぶ長くなってしまったので、これについては、また日を改めて...。
とりあえず、最重要課題のビザの更新を終えた8月中旬、ベラクルス州の州都ハラパにあるベラクルス大学人類学部から発掘の方法と技術に関する演習の非常勤講師の募集が出ました。締め切りまで約1週間と短い期間の中、多くの友人達の協力のおかげで、先週火曜日に締め切りギリギリで必要書類を提出する事ができました。
試験は翌々日の木曜日、審査官3人および、一般の聴衆(もちろん、学生や他の先生方)を前に授業プランについて発表するというもので、15分の発表の後に質疑応答という形式でした。ちなみに、応募したのは僕を含めて3人だけ。なんとか、発表と質疑応答を終え、結果は翌日金曜日に学内に張り出されるという事で、当初はメキシコシティに戻る予定だったのを、翌日まで滞在する事にしました。
この急遽決めた予定変更のおかげで、友人が働く人類学博物館で巨石人頭像の梱包および搬出作業というめったに見る事ができない作業を見学させてもらう事ができました。作業は僕らの試験が始まる前、午前11時頃から開始されたそうですが、僕が博物館に着いた午後1時ごろにはまだ巨石人頭像を移動させるための準備作業が行われている所でした。
(写真)
巨石人頭像が宙に浮いた瞬間は、さすがに見ている僕もなぜか緊張しました。しかも、移動はゆっくり、ゆっくりと人力で行なわれるんです。重量が4t以上ある巨石人頭像を人力で動かすとは思ってませんでした...。
(写真)
移動した巨石人頭像はケースの上に仰向けに寝かせられました。そして、普段は決して見る事ができない巨石人頭像の下部を初めてまじまじと見る事ができました。
(写真)
そして、巨石人頭像はミイラのように白い紙をグルグル巻きにされてしまいました。その後、しっかりと台座に固定され、木箱が完成されていきました。木箱の中を見ると、なんだかとても巨石人頭像が入っているようには見えません...。
(写真)
木箱が完成した後は、遂に搬送作業が始まります。これまた、木箱の下に台車をかませただけで人力で動かすという作業でした。ゆっくり、ゆっくりと木箱が展示室から搬出口にむけて移動されていきます。
展示室を出ると、展示室をつなぐ通路になっているのですが、そこには数段の階段が設置されており、そこにはスロープを作り、ジャッキのようなもので引き上げて移動させるという方法がとられました。
(写真)
この階段もまっすぐに設置されていればもっと簡単だったのでしょうが、微妙にずれるように設置されているので、1段通路を上がるたびに横に移動させ次の通路に向けたスロープをあげるという作業の繰り返しで、結局、展示会場から倉庫のある搬出口への出口についた段階で、すでに深夜1時半...。
さすがに、友人も僕も疲れ果ててしまい、その後は専門の人たちにお任せして博物館を後にしました。
かなりの長丁場で結構疲れましたが、本当にいい経験をする事が出来たと思います。
さて、そんな感じで疲れ果ててしまった僕は、もう一人の友人の家に戻り、とりあえず金曜日(既に同日の朝)発表される、試験結果を見に行くために朝まで一眠りする事にしました。たぶん、普通は緊張して寝れないのでしょうが、横になるなりあっという間に寝てしまい、ぐっすりと寝る事が出来ました。
金曜日の朝、家に泊めてもらった友人と一緒に大学に行き、結果が張り出される場所を見てみたのですが、さすがにメキシコ。予想通り、何も張ってあありません...。仕方ないので、しばらく待つ事にしました。
ようやく、お昼近くになって掲示板に結果が張り出され、一緒に試験を受けた友達と結果を見てみると、なんと、僕が試験を通っていることが書かれていました。つまり、合格です。初めて大学で授業をすることになったのです...。
なんだか、訳の分からないまま、とりあえず学部長の秘書の所に行って書類を受け取ってくるようにと言われ、言われるがままに書類を受け取りました。
で、次は何をしなければ行けないのかと思ったら、翌週月曜日の10時から学生向けの授業の説明会があるのでそこに出席してほしいとの事でした。僕も何か話すのかと聞いたら、「いや、学生に君の事を紹介するだけなので、いてくれるだけで良い」と言われ、果たして一度メキシコシティに戻るか、月曜日までハラパに滞在するか悩んだのですが、結局、提出しなければいけない書類の準備などもあり、一度戻る事に決めました。
「何も準備しなくても良い」とは言われたものの、ここはメキシコですから、急に変更されるかもしれません。そこで、とりあえず、試験の時に話した内容を少し修正して、急に何か話せと言われても何とかなるように、簡単な準備だけをして、書類手続きの準備もして、再び日曜日の深夜、ハラパに向けて出発しました。
早朝5時にハラパのバスターミになるに着き、しばらくはコーヒーを飲んだり、必要書類に情報を書き込んだりしながら時間を潰していました。でも、さすがに2時間も経つとやる事がなくなってしまい、仕方がないので少し早かったのですが8時半には大学に着いてしまいました。
しばらくすると、友人が来て、僕も教員のリストにサインをしなければいけないという事を教えてもらい、一緒に職員室のような所に行って、初めて教員リストにサインをしました。
次は、会場となる大きな教室に行き、準備のお手伝いをして説明会が始まるのを待つ事に。説明会では本当に僕は初めに学生さん達に紹介してもらっただけで、後は他の先生方の考古学実習に関する説明を聞くだけですみました。
説明会の後、学生さん達は各人が参加したい考古学実習を提出し、先生方がそれらを均等になるように割り振り、各人が受け持つ学生が決定しました。僕の授業に参加する学生は、結局25人という事になりました。
果たして、皆に興味を持ってもらえる授業ができるのかどうか...。
最初の授業は、翌々日の水曜日朝10時からでした。
今回はだいぶ長くなってしまったので、これについては、また日を改めて...。
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Re:無題
donajiさん、どうもありがとう。相方さんにも宜しくお伝えください。そのうちに、またお邪魔しにいきます。
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